ゴーゴーむねちー

D.レーンは神

阪神JF_血統評価+能力評価

アルマヴェローチェ 血統:A 能力:A

 ハービンジャー×ラクアミ(母父:ダイワメジャー
 前走札幌2歳Sはマジックサンズに差し返されてハナ差の2着。3着のファイアンクランツが次走東スポ杯4着などメンバーレベルも高い中牡馬と同斤量での2着は評価できる。上りも最速で36.3。800mから12.5‐12.2‐12.1‐12.6‐12.2‐12.4とタフなレースだっただけにスタミナ面は問題なしのオークス向き。
 血統面も母のラクアミはモンドキャノンの半姉。母方がダート質で軽めな血統だが、ダイワメジャーハービンジャーを入れて芝でも通用する重厚さが出た。ナミュールと同じハービンジャー×ダイワメジャーのニックスだしここでも通用する下地は十分。

イリフィ(抽選対象) 血統:B 能力:D

 Too Darn Hot×Trethias(母父:Invincible Spirit
 ここまで4戦中、京都で2戦1勝2着1回と好走をしている。血統的にも欧州色が強くまさに冬の京都向きな馬。父Too Darn HotはマイラーGreen DesertやSharpen Upを持っているのもいい。追切がよさそうで抽選通れば紐で押さえてもというところ。展開次第なところも大きそうなので過度に期待はしない。

ワキタマナレア(抽選対象) 血統:C 能力:C

 ヘニーヒューズ×カフジビーナス(母父:ディープインパクト
 前走ファンタジーSは重馬場の中上がり最速で0.1差の5着。兄カワキタレブリーと同じく差しが決まる展開待ちという気もしないが…。母系は重厚さがあるので重たい馬場の方が良かった気があり前走の走りほどのパフォーマンスが出せない可能性は高い。天気が悪ければ押さえておきたい。

クリノメイ 血統: 能力:

 オルフェーヴル×クリノエリザベス(母父:プリサイスエンド
 前走サフラン賞は本来ならエンブロイダリーが楽勝していたレースだから内容的にもあまり評価はできない。オルフェの分洋芝も悪くはなさそうだが、野芝で上りを生かすタイプでそもそも冬はそこまで向いていないのでは。

コートアリシアン 血統:B 能力:C

 サートゥルナーリア×コートシャルマン(母父:ハーツクライ
 鞍上で消したくなる。前走は新潟2歳S2着。ただ勝ち馬を除くと次走勝ち切れていない馬が多く、メンバーレベルは疑問。Nijinskyハーツクライで京都の適性はまあまあある。ただサートゥルナーリアの分どうだろうかというところ。良馬場向き。

ジャルディニエ 血統:D 能力:D

 アドマイヤマーズ×ヘアキティー(母父:Wildcat Heir)
 前走はアスター賞を快勝。血統は母方が軽めなダート血統でいかにも9月の中山向き。東京ならまだしも今の京都ではやや力足らずか。

ショウナンザナドゥ(抽選対象) 血統:C 能力:C

 キズナ×ミスエーニョ(母父:Pulpit
 前走はアルテミスSで3着。ミの一族らしく重賞が精一杯という所はある。シンプルにStormCatの早熟性が強い馬で6月は早仕上げだったと考えるのが一番だろう。そのためもう能力差がたかが知れているし、早熟で魅せた新馬戦だったことから今回も注目度は高そうだが、キズナくらいしか京都みはなく外回りより内回りの方がベストだし阪神開催の方がうれしかったことだろう。

スリールミニョン 血統:D 能力:C

 ミスターメロディ×ルミノハレブタイ(母父:クロフネ
 前走ファンタジーSは6着。前走が外回り感あっただけにクロフネの分こなしただけではと思ってしまう。外回りは向かないし野芝向きの馬。ここはスルー。

ダンツエラン 血統:A 能力:B

 ロードカナロア×ミスチヴァスミスティ(母父:Into Mischief)
 前走ファンタジーSは差し切り勝利。距離は伸びても良さそうで充実期の今なら面白い一頭。血統的には米国色が強いもののGraustarkとHis Majestyの全兄弟クロス5×6×6で京都を走るには十分すぎる下地がある。むろん外回りの方がいい。ファンタジーSは重馬場で溜める形になったのが良かったのだろうから阪神jfは最上の舞台だろう。偶然にも前回の京都開催は本田優調教師の騎手時代のイブキマイカグラだったが…?

ティラトーレ(抽選対象) 血統:A 能力:C

 リアルスティール×エアシンフォニー(母父:ルーラーシップ
 前走は新馬戦を快勝。逃げ馬を煽りながら荒れた内を通っての快勝だから鞭もいらなかったのでは??と思ってしまうところ。まだ遊びながら走っている所があり幼さを見せているが素質は高い。MonevassiaとKingmamboの全兄妹クロスがあるからパワーもあるがもう少し野芝の速い馬場が良さそう。桜花賞で狙いたい。

テリオスララ 血統:B 能力:C

 シスキン×シャンドランジュ(母父:マンハッタンカフェ
 ハルーワソングの牝系となると東京2000がベストなイメージ。シスキンも京都は合いそうだし荻Sではディアナザール相手に快勝している所を見ると能力的には十分。ただ距離は長い方が良さそうでここまでそこまで早くない流れを逃げ切ってきているだけにここは少々厳しそう。

ビップデイジー 血統:A 能力:B

 サトノダイヤモンド×ローズベリル(母父:キングカメハメハ
 前走紫菊賞は牡馬相手に完勝。中京・京都と異なる舞台で勝利しているのも評価できる。サトノダイヤモンド産駒だがキレのある馬で母方にあるキンカメサンデー、さらにアグネスデジタルのスピード感でディープらしさをうまく引き出した配合。
 インフィナイトもそうだったが先行力を活かしたい牝系だが差し込んでも良しと特に新馬戦の内容は非常に良くペースもほかの有力馬に比べれば経験しているし、

ブラウンラチェット 血統:B 能力:B

 キズナ×フォエヴァーダーリング(母父:Congrats)
 フォーエバーヤングの妹だからローミンレイチェルの牝系にCongrats。ダノンデサイルと同じ母父を持つ。キズナ替わりだが京都の相性自体は悪くないはずでそれ以外に重たさがない分前走の東京の方がよかった感じもあるが…。そこまでキレる馬ではないので先行しやすい枠順なら相手なりに。

ミストレス 血統:C 能力:D

 キズナ×チェロキーメイドン(母父:Distorted Humor
 こちらもキズナに米国血統。前走の内容的にもさすがに京都では厳しいのでは。

ミーントゥビー 血統:C 能力:D

 リアルインパクト×コマンドゥールキイ(母父:フジキセキ
 ジェイドロバリーHabitatだから京都も悪くなさそうだが、さすがに能力が足りるのかといったところ。ここではないだろう。

メイデイレディ 血統:C 能力:A

 Tapit×Nemoralia(母父:More Than Ready)
 母父More Than Readyはノーブルロジャーと同じだが、血統的には小回り向きでデルマーが最良の舞台だった可能性が高い。米国の早熟性でこなせればというところだが坂はどうだろう。

モズナナスター 血統:C 能力:C

 モズアスコット×グランプリエンゼル(母父:アグネスデジタル
 母グランプリエンゼルNHKマイル3着。ここまで6戦も使っているが在来牝系でタフな馬だからこなせているのだろう。スピードの質のレンジが広いのはいいことだがさすがにここでは…。前走逃げ切れなかったのが気になる。今の時期の京都は悪くない。

ランフォーヴァウ 血統:B 能力:B

 ロードカナロア×キネオダンサー(母父:ディープインパクト
 前走は牡馬相手にデイリー杯制覇。ディープにStreet CryにHalf a Yearで京都は合う。新馬負けで評価が低いがその後を考えれば気にするほどではない。ハイペースが経験なくどうかというくらい。

リリーフィールド 血統:C 能力:C

 モズアスコット×ハイリリー(母父:アグネスタキオン
 同じモズアスコットならトニービンRiverman持ちのこちらの方が外回りは合いそう。調教がよさそうなら紐で。

ジャパンC回顧

ジャパンCの回顧

 ジャパンCらしく外国人騎手が揃い踏みそんな中でも積極的な競馬を敢行した坂井瑠星騎手は素晴らしかった。一夏を越えて成長し愛チャンピオンCからスタートでの出遅れがなくなったシンエンペラーは坂井Jらしくスローペースの逃げに持ち込んだ。前有利の流れを作り出すことで後ろのドウデュースやオーギュストロダン以下有力勢の差し馬たちに厳しい流れを作っていこうとした。
 その流れに気がつき位置取りを上げたビュイック騎手も上手かった。ドゥレッツァが出遅れてしまったことで位置が中途半端になってしまっていたが、スローの流れで先行力を活かせる逃げポジに収まることが出来た。直線でも外から伸びてくるドウデュースが見えているかのようにドゥレッツァを併せていった判断はシンエンペラーの脚を鈍らせたし、ドウデュースが楽に抜け出すのを防ぐという意味でも完璧だった。ただドウデュースの根性の方が一つ上だった。
 スローペースでの立ち回りという意味では武豊騎手も相変わらず上手い。ドウデュースが捲りの競馬を覚えているというのもあるが、最後の直線脚がなくなることを恐れずに出していくのはドウデュースへの信頼ゆえだろう。次の有馬記念は去年制した舞台だし余程展開が向かなかったり不利を受けなければ大丈夫そうだ。
 他に人気だったチェルヴィニアやジャスティンパレスは流れが向かなかったので見直し可能でしょう。ただチェルヴィニアは牡馬相手はやはり厳しそうで…。
 馬券的にはかなり美味しい思いができたしシンエンペラー、ドゥレッツァに張って正解のレースだったので…!オーギュストロダンの凡走だけ悲しかったですが…。最初で最後の馬券を買えてよかった!

2024年マイルCS全頭評価_オオバンブルマイ大駆けの予感。前年覇者のナミュール相手にどこまでやれるか?!

今年のレース傾向の展望

今年は去年と異なりBコースでの開催
 Bコース開催のマイルCSというと、2001~2006の6年間のみでそれ以前はAコース、以降はCコースでの開催になっていました。
 先行しての勝利が2001ゼンノエルシド、2006ダイワメジャー。粘りこんだのも2001タイキトレジャー、2003ギャラントアロー、2005ダイワメジャーのみで13/18は中団以降からの差しと差し優勢の状態。今の京都も外差し馬場なのでこれは変わらなそう。先行して勝つなら4角早めに抜け出して34秒前半の脚で粘ることが必至。
 前述の先行馬の特徴を捉えると京都向きの持続力を兼ね備えていたことが言える。ゼンノエルシドは父Caerleonが京都得意なNijinskyの産駒で母父がDerring-Doの系統。Derring-Doの産駒High Topがジャックルマロワ賞Lyphardのハナ差2着をしたように、スピードを伝える種牡馬Caerleon×Dominionで上手くナスキロ配合を噛ましているし大箱向きの好配合。ダイワメジャーは逆のタイプで母父ノーザンテーストVice Regentを活かして粘り込むタイプだからゼンノエルシドほどの脚は使えない。ただナスルーラの近親のMahmoudの影響が強く持っているしHyperion由来のスタミナもあるからスタミナでマイルもこなすタイプ。
 今年はCコースではないので大外一気というよりも…。去年負けてしまったが、ソウルラッシュやジャスティンカフェくらいの位置取りで差し込むかインを後方から突くのが理想になりそう。

出走馬分析

ルナシーム 牡5 調教: 血統:D 総合:D

 橋口慎介厩舎 藤岡佑介
 モーリス×ジュベルアリ(母父:ディープインパクト
 母ジュベルアリはシャフリヤールの全姉でそこにモーリスなので京都外回りで活かせる切れ味はない。モーリスより腹袋がすっきりとしたフォルムで距離に関しては母方の影響が強そうで、ベストの距離は阪神の1800~2000mあたりか。どちらかというとローカル向き。小倉はこの牝系らしく下り坂を上手く走った。マイルの距離では7戦して条件戦で1勝と実績的にも寂しく京都での勝ち鞍はない。ただ調教は悪くないが。

ウインマーベル 牡5 調教:A 血統:C 総合:B

 深山雅史厩舎 松山弘平
 アイルハヴアナザー×コスモマーベラス(母父:フジキセキ
 京都なので祖母がNijinsky産駒なのはプラスだし母も京都は苦手というほどではなかった。父父のFlower Alleyはトーセンラーの半兄でその産駒のアイルハヴアナザーはどちらかというと軽いスピードと持続力よりの種牡馬で、軽い馬場でスピードを生かせればという感じになってくる。良馬場が絶対条件で内枠も欲しいが、母を考えればマイルくらいなら距離の融通は効く。  追切は前走同様日曜に66秒と早めで追って当週は68秒と抑えているが遠征を考えてのことだろう。追切パターンを変えて1年が経つが重賞3勝と気を吐いているからそろそろG1に届きたいところだ。

エルトンバローズ 牡4 調教:A 血統:B 総合:B+

 杉山晴紀厩舎 西村淳也
 ディープブリランテ×ショウナンカラット(母父:ブライアンズタイム
 ディープブリランテはディープらしくない…というかBustedのクロスに母父がRivermanの系統なのでスタミナに寄ったタイプでバブルプロスぺクターらしくジリ足タイプが出やすい。エルトンもそのタイプでHail to Reasonのクロスもあり先行力を活かすのがベストの血統。去年のように出脚で負けてしまうと京都の外回りではどうにもならない…。今年はバルサムノートくらいなのでどうにか先行できれば、RivermanGraustarkで京都はこなせるのでは?去年より上の着順も。  調教はこの馬らしく前走同様好時計。あと、どうでもいいが馬体写真がこの顔の角度の時は3戦2勝3着1回(中京記念の0.1差)なので好調なのは間違いないはず

オオバンブルマイ 牡4 調教:A 血統:A 総合:A

 吉村圭司厩舎 武豊
 ディスクリートキャット×ピンクガーベラ(母父:ディープインパクト
 祖母アジアンミーティアUnbridled's Songの全妹。ディープインパクト×StormCat×Unbridled's Songと考えれば、コントレイルなど多数の活躍馬のいるニックスでディスクリートキャットの分短距離向きというところだろうが、父(BCマイル3着)を考えてもマイルがベストで距離延長は大歓迎。また、近親の エントシャイデンはフォレ賞3着のある下り坂巧者でまさに京都向き。良馬場で切れ味を活かしたいがある程度の道悪は他馬よりもこなせる。NHKマイルは凄かった…。  追切はここにきてまさかの朝日杯、アーリントンCと同じパターンで坂路で綺麗な加速ラップでの仕上げ。前週のCW追切といい武豊Jも絶賛の追切を連続しており調子は良さそう。

コムストックロード 牝5 調教:B 血統:D 総合:D+

 宗像義忠厩舎 幸英明
 シルバーステート×ニシノムーンライト(母父:Diesis
 シルバーステート×Diesis×Cure the Bluesだから今の京都1600mよりは12月の中山1600mで見てみたい。この距離だと先行しているがそれ自体は悪くないはず。調教は悪くないので、よりパワーを要する馬場を条件に見直したい。

ジュンブロッサム 牡5 調教:B 血統:B 総合:B

 友道康夫厩舎 戸崎圭太
 ワールドエース×エンプレスティアラ(母父:クロフネ
 ゴールドティアラ×クロフネ×サンデー系はステファノスと同様でワールドエースの分異なるが…。ステファノスワールドエースも京都の適性は高いし本馬も京都では2戦1勝と悪くない。ただどちらもG1では今一つ足りないところがあったのでスケール感は物足りない。2,3着くらいにしれっといそう。追切も前走同様好時計で状態は良さそうで今回も買い条件は整った。

セリフォス 牡5 調教:D 血統:C 総合:D+

 中内田充正厩舎 川田将雅
 ダイワメジャー×シーフロント(母父:Le Havre)
 ダイワメジャーにNothern Dancerクロスでキレを補強。Red GodSecretariatとスピードに富んだ母系で、直線の長い京都よりも瞬発力が必要な阪神マイルCSは好舞台だった。
 また、近親にイエローゴッドがいる牝系なら先行力を生かしたいが、近走どうしてもゲートが合わない。立ち姿から見てもバランスの悪さが目立つし口向きの悪さも改善されず、能力は高いが発揮できない状態が続いているのは歯がゆい。追切もその通り微妙なのだが…。

ソウルラッシュ 牡6 調教:A 血統:B 総合:B+

 池江泰寿厩舎 団野大成
 ルーラーシップ×エターナルブーケ(母父:マンハッタンカフェ
 昨年の2着馬。適性は間違いないしBコース替わりは歓迎。ただ去年のモレイラから団野への乗り替わりというのは器用さに欠けそうで、そこのマイナスは大きそう。調教は京成杯を勝った時と同じ11秒台の締めで、前走より上昇度はうかがえる時計で問題ない。

タイムトゥヘヴン 牡6 調教:C 血統:E 総合:E+

 戸田博文厩舎 柴田善臣
 ロードカナロア×キストゥヘヴン(母父:アドマイヤベガ
 カナデアンガールから続く在来牝系にアドマイヤベガアドマイヤベガはAlmahmoudのクロスを持ち柔らかさがある血統だが、流石にもう6歳でロードカナロアのパワーに寄って行っている感もある。最善は中山なので間違いなくここでは評価が下がる。追切自体は問題なく消化していて可もなく不可もなく。

チャリン 牡4 調教: 血統: 総合:

 R.ヴェリアン厩舎 R.ムーア
 Dark Angel×Futoon(母父:Kodiac)
 血統的には今の京都ではやや強調材料に欠けてしまう。だが、京都適性は間違いなくあるし何とも言えない。実績的には抜けているしどの枠順でも問題なさそう。買うなら2~3着あたりを想定して。

ナミュール 牝5 調教:A 血統:A 総合:A

 高野友和厩舎 C.デムーロ
 ハービンジャー×サンブルエミューズ(母父:ダイワメジャー
 先週は半妹のラヴェルエリザベス女王杯で波乱を演出。去年は大外一気で差し切り勝利を決めたようにBコースの京都1600mもこなせるだろう。ただ、C.デムーロはイン突き大好きなのでそこがどうか。  調教はいつも通り終いを伸ばして好調をキープ。秋初戦ながら十分に買える仕上がりだ。

ニホンピロキーフ 牡4 調教:B 血統:D 総合:C

 大橋勇樹厩舎 田口貫太
 キタサンブラック×ニホンピロアンバー(母父:スウェプトオーヴァーボード
 キタサン×在来牝系のパターンで間にフォーティナイナー系やVice Regent系を挟んでいる分スピードもあり走れているが、重賞ではイマイチ。上りもそこまで派手なものは使えず馬場が渋った条件でなら重賞でも買えるというタイプ。京都との相性は悪くないはずだが、マイラーズCでセリフォス以下というのは能力不足を感じる。調教はかなりいいが狙いずらい。

バルサムノート 牡4 調教:A 血統:D 総合:D

 高野友和厩舎 北村友一
 モーリス×エピセアローム(母父:ダイワメジャー
 栗毛の一族で黒鹿毛で出たのはメジロフランシスの影響が強そうでそこがどこかジリっっぽさに繋がっている所だろうか。ただその牝系のスタミナで前走押し切ったように前目の競馬が板についてきてくれば怖い存在。今回は東京から京都替わりというのはプラスだが、同じくスプリント路線から格上のウインマーベルが出てくるし早めに動かれると苦しそう。  

フィアスプライド 牝6 調教:B 血統:D 総合:D

 国枝栄厩舎 A.シュタルケ
 ディープインパクト×ストロベリーフェア(母父:Kingmambo
 母系は米国の色が強くベストは中山1600mだと思うしVマイルはスタミナを活かして持続力でどうにか持った感じで今の京都は合わない。追切はこの馬なりに良さそうで条件替わりで狙いたい。  

ブレイディヴェーグ 牝4 調教:C 血統:C 総合:C

 宮田敬介厩舎 C.ルメール
 ロードカナロア×インナーアージ(母父:ディープインパクト
 母は実質ミッキークイーンのブレイディヴェーグ。去年は低クッション値の京都で好走していただけに今年は条件替わりともいえるのでどうだろうか。カナロアの分重い馬場のほうが良さそうで他馬より素軽くもないし、距離短縮はマイナスのはずで1800mまではスタミナでこなしていたが、BコースのマイルCSを最後方からとなるとデュランダルのような競馬が求められるわけだが、血統の質感は異なる。調教は前走より抑えめの時計でやや不安。状態は悪くなさそうだが、条件と適正は合わなさそう。  

マテンロウスカイ セ5 調教:C 血統:E 総合:E

 松永幹夫厩舎 横山典弘
 モーリス×レッドラヴィータ(母父:スペシャルウィーク
 前走は天皇賞5着に食い込んだマテンロウスカイ。ダークホース的な人気を集めそうだが前走がベストの条件をこなした可能性は高く、血統から見てもスペシャルウィークトニービン、モーリスと東京適性はありそうな血統表でDixieland BandAllegedとスタミナもあるからスローでの粘り込みは本望で展開に騎乗も完璧だったからこれ以上はない。追切は前走と変わらない時計で悪くはなさそうだが…。  

レイベリング 牡4 調教:B 血統:D 総合:D

 鹿戸雄一厩舎 津村明秀
 Frankel×Noyelles(母父:Docksider)
 前走は秋の新潟でLの1400mを勝利。やはりパワーのいる馬場が得意ではあるが、ダービー卿CTを見てもスピード不足な感じがぬぐえず朝日杯は完成度の高さでどうにかこなした感じにも…。追切自体はいいので適条件で。

予想

オオバンブルマイ
ナミュール
▲ウインマーベル
△エルトンバローズ
 

2024年東京スポーツ杯2歳S、秋明菊賞_血統分析

東京スポーツ杯2歳S

先週の馬場傾向

・カザンラク シルバーステート×ヴィアンローズ(母父:Sevres Rose)
・ソードマスター エピファネイア×デアリングエッジ(母父:キングカメハメハ
・シヴァース モーリス×ヴィブロス(母父:ディープインパクト
・ウインエーデル リオンディーズ×コスモプラチナ(母父:ステイゴールド
・ユキワリザクラ サトノダイヤモンド×ユキアカリノマチ(母父:キングカメハメハ
以上5頭のようにサンデーまたはロベルト系×ミスプロニジンスキー系という組み合わせ。どちらかというと欧州や在来牝系が伸びてくる。全頭サドラーウェルズかニジンスキーを持っているので夏の東京とは真逆の方向性だ。

出走馬分析

クロワデュノール 牡2 斉藤崇史厩舎 評価:B

 キタサンブラック×ライジングクロス(母父:Cape Cross
 前走はアルレッキーノ相手に完勝の競馬。時計だけ見るとマイラーっぽいが自身がBustedのクロスを持っているように本質的にはステイヤーでスタミナを出し切った結果。そこだけみると東京1800mは短いと思う。母父がGreen Desertの直系でSir Ivorに前述のBustedだから下り坂の京都がベストだろう。
 新馬戦の結果だけ見れば時計面も優秀といえるが、野芝で時計が出やすい馬場だったと考えると今の馬場で同様の時計をマークできるかは疑問。馬場は間違いなくこなせそうだが…。

サトノシャイニング 牡2 杉山晴紀厩舎 評価:D

 キズナ×スウィーティーガール(母父:Star Dabbler)
 春の東京がとても合いそうな血統表。野芝はいい。
 ただ走りが固く若干ダート感も漂う。新馬戦も雨の中でクッション値が高いという難しい馬場状態で今回の馬場が合うとはあまり思えない。

ジーティーマン 牡2 小栗実厩舎 評価:C

 モーリス×オーロラエンブレム(母父:ディープインパクト
 モーリス産駒で母父ディープはシヴァースと3/4同血ということになる。シヴァースのハルーワスウィートよりは軽めのアメリカ血統だが、Sir Ivorなども奥には入ってくるのでそこまで軽すぎないか。モーリス自身が在来牝系な分素軽さが活きてくればとは思うが、前走の新潟1800mがベストな感じも抜けきれず評価はそこそこ。

デルアヴァー 牡2 松永幹夫厩舎 評価:A

 Frankel×アムールブリエ(母父:Smart Strike
 Frankel産駒である。祖母にヘヴンリーロマンスがいる。欧州要素はFrankelにサドラー、リボー直系の母系でもう十分だし、そこにサンデー、Smart Strikeが直接入ってくる超良血馬。クッション値の高い福島で好走したようにスピード感は十分だしエンジンがかかり切らない状態で差し切る能力の高さは武器。大箱の東京替わりはプラス。

ニシノイストワール 牡2 鹿戸雄一厩舎 評価:D

 キズナ×ドリームアンドホープ(母父:Royal Applause)
 Royal Applause、オーストラリアかな?まあ近親にオーダーオブオーストラリアいるんですけどね。懐かしいな。ベストは小回りの4角コースを器用に立ち回ることなので東京1800は合わない。

ニシノタンギー 牡2 水野貴広厩舎 評価:

 サトノアラジン×モクレン(母父:Galileo
 ニシノイストワールとほぼ同評価になるが、血統表が重すぎる福島で見直したい。

ファイアンクランツ 牡2 堀宜行厩舎 評価:

 ドゥラメンテ×カラフルブラッサム(母父:ハーツクライ
 トニービンが効いている分札幌で走ったとみるか、ミスプロで切れ味がある大物とみるか評価が難しい。母系が米国な分そのほかで欧州色を補えているのは悪くないか。今なら京都の方が合っていそうだが、東京でも十分面白そうな馬だ。

プレシャスデイ 牡2 伊坂重信厩舎 評価:

 ニューイヤーズデイ×スプレンダークラン(母父:ルーラーシップ
 スカーレットインクの牝系で祖母スカーレットレディダイワメジャーと同じ血統構成だが、ルーラーシップを挟んでいるとはいえキンカメ×サンデーの切れ味を生かした競馬でニューイヤーズデイ産駒らしくスピードの持続力もある。ノーザンテーストの成長力で伸びていればここでも面白い存在。

レッドキングリー 牡2 木村哲也厩舎 評価:

 サートゥルナーリア×レッドエルザ(母父:Smart Strike
 母レッドエルザはEnglish Channelの全妹でサートゥルナーリアだからキレよりも持続力のタイプで新馬戦はその良さを生かした競馬ぶり。血統面だけみたら中山の方が向いていそうでここで僅差の勝負ができるならホープフルSでダークホース的存在になってくれそう。東京はシーザリオで最低限はこなせるか。

秋明菊

 先週は言った通りの馬場でDeputy買っとけという感じ。  アクルクス、ヤマニンシュラ、キャッスルレイク、ヒデノブルースカイあたりが良さそう。

2024エリザベス女王杯の回顧とマイルCSへ向けて

エリザベス女王杯の回顧

 今年は2011年スノーフェアリー以来の2.11秒台の高速決着。Deputy Minister持ちのワンツー決着。スノーフェアリークラフティプロスペクターダイワスカーレットはクリムゾンサタン、フサイチパンドラバックパサーと米国由来の軽い馬場での持続力を強く持つ馬たちだった。
 2.14秒決着な訳なかった()。前日母父アグネスデジタルとか走ってるからねえ…。
 今週末雨予報だがそこまでまとまった雨は降らなさそうなので、基本的には同じような馬場傾向で考えていけば良さそう。もちろん、ニジンスキー、リボーなどの血は欲しいが米国感が薄すぎると対応できなさそうな馬場なのでそういった馬をチョイスしていくのがいいだろう。逆に東京は欧州感が強い馬の方がやはりいい。傾向が変わらないようならそのままの考えで良さそうだ。

マイルCSの展望

 バルサムノートが飛ばしていくため、基本的には高速決着になりそう。前3Fは33.7-34.3で行く馬なのでそのあたりか?基本ミドルペースで、外枠に入ったりするとハイペースになりそうだ。そのため、ほとんど1.31-1.32秒台の決着と考えていいだろう。
 よって、展開的にもエリ女と同じ傾向で考えて良さそう。当然過去の好走血統も洗う必要があるが…。週末までじっくり考えていきたいです。  

2024年エリザベス女王杯_全頭評価と予想

 先週は全く記事を書けず…馬券はBCF&Mの馬連みやこSサンライズジパングの単複とまあぼちぼち。ロマサガ2Rが面白すぎるのでしょうがない。  今週末の京都は1週挟んだG1デーの再開!エリザベス女王杯ですね、まったく当てられたことがないですが…。今週末は雨という予報ですが、降水量はそこまででもなくいっても稍重?かな。今の京都だとやや時計がかかってもおかしくないので決着タイムが2:13くらいで考えていくのがいいかもしれない。

過去の好走馬

2023

1着 ブレイディヴェーグ

 ロードカナロア×インナーアージ(母父:ディープインパクト
 母インナーアージはミュージカルウェイ子つまりミッキークイーンの全姉。妹のミッキークイーンは京都巧者で適性は十分。ブレイディヴェーグ自身ウインハーヘアっぽさがよく出ていて、Nureyevのクロスも持ちつつBlushing GroomRivermanを持つ母系で実力・適性共に十分だった。

2着 ルージュエヴァイユ

 ジャスタウェイ×ナッシングバットドリームズ(母父:Frankel)
 母方にサドラーもありつつ凱旋門賞をレコード勝ちしたデインドリームの牝系でまあ京都の外回りは合う。ジャスタウェイは父だとハーツクライのように緩さよりも米国っぽい筋肉質を強調しやすいのでそういう意味でもどこか切れ味では中途半端になってしまい勝ちきれなかった。

3着 ハーパー

 ハーツクライ×セレスタ(母父:Jump Start)
 母はアルゼンチン産馬なので使い減りしないタイプの馬。母父はSeattle Slew系だから仕上がり早のハーツクライ。そのため筋肉質でマイラーのように見せるが、ハーツにDynaformer、Strawberry Roadだから中距離っぽさが抜けない。スピードを持続させるのが上手で旧京都ならインでもという感じだが…。もう少し瞬発力がといった口なので上りが速すぎず残れたというところか。

2019

1着 ラッキーライラック

 オルフェーヴル×ライラックアンドレース(母父:Flower Alley)
 この時期の京都と考えれば父オルフェーヴルは荒れ馬場に強いし、なにより母父のFlower Alleyは兄弟にスピルバーグトーセンラーがいるように京都との相性が良い。牝系にBold RulerRaise a Nativeの軽い米国のスピードがあるため阪神でもエリザベス女王杯を制したが、この馬なりに京都を走る裏付けはあった。

2着 クロコスミア

 ステイゴールド×デヴェロッペ(母父:ボストンハーバー
 この馬もステゴ系で母方にSadler's Wellsが直接入ってくる牝系。Nashwanから伝わるBlushing Groomも京都相性はいい。Tudor Minstrelが入っているのも先行しての粘り腰という意味ではかなりプラスか。ただ2着っぽさはある。

3着 ラヴズオンリーユー

 ディープインパクト×ラヴズオンリーミー(母父:Storm Cat
 ディープだけで京都適性は十分な気がする。Storm Catミスプロ阪神向きな感じも抜けないが、牝系はMiesqueの直系でNureyevが入っているのが良い。ただ適正の分負けてしまったが。

2018

1着 リスグラシュー

 ハーツクライ×リリサイド(母父:American Post)
 母父American Postは仏2000ギニーの勝ち馬でサドラー持ち。Mill ReefLyphardと欧州色が強いがマイラーっぽい血が多く京都外回りでこそという感じも強い。Lyphardのクロスで機動力があるのもプラス。

2着 クロコスミア

3着 モズカッチャン

 ハービンジャー×サイトディーラー(母父:キングカメハメハ
 父を見れば京都外回りっぽさは十分で母方はNative DancerSecretariatが入っているようにスピードの下地がある。バランスはいいが日本っぽさは欠片もないためスローの展開待ちなところはある。

 まとめると、父サンデー系→ハーツ・ディープなど欧州要素が多い馬が多いので、母系はある程度米国の持続力を併せ持っている方が良い。父キンカメ系→硬さが出やすいので母系に欧州のしなやかさが強調される要素がほしい。父ハービンジャーノーザンダンサー系と在来牝系の種牡馬→父で十分京都適性を引き出せるので母系は米国由来のスピード感が欲しい。

今回の出走馬の評価

エリカヴィータ 血統:D 調教:E 総合:E

 キングカメハメハ×マルシアーノ(母父:フジキセキ
 2年前のフローラSを最後に馬券内が無い馬。掲示板に入ったのが福島牝馬SとディセンバーS、メイSとワンターンかローカルという感じが抜けない。母マルシアーノはキンシャサノキセキの全妹だが、ダート中心の活躍で硬さがある。そこにキンカメだと…。思い切ってダートの方が良いかも。今回の調教は美浦Wで66秒台終い11.2と悪くはないが復調とまでは行かない。

キミノナハマリア 血統:C 調教:A 総合:B

 ハービンジャー×シャドウマリア(母父:ヴィクトワールピサ
 福島牝馬Sは落馬の被害もありレースを辞めた形で参考外。その後は休養を挟み夏の函館札幌で好走。血統的にもハービンジャーヴィクトワールピサと欧州っぽさが強いものの、Woodmanはかなりのスピード要素だが物足りなさが残る。紫苑Sもそうだったように一雨欲しいタイプ。追切も最近の好調さをうかがわせる内容で評価は高い。

コスタボニータ 血統:B調教:B 総合:B+

 イスラボニータ×レディイン(母父:Kendor)
 前走府中牝馬Sは惨敗に終わったが、マーメイドSで馬体重が480㎏に増えて以降着順は安定しないが、冬にしか走れていない東京と重ハンデのマーメイドSだから度外視は可能。血統面では、母父Kendorがロンシャンの1600mG1を2勝したゼダーンの方のグレイソヴリン系で今の京都とは好相性。父もコジーン持ってるからグレイソヴリンの影響は強いしIrish Riverも入ってくるから京都2200は合うはず。イスラボニータが若干不安か?調教もマーメードS以外は馬券を外さない追切の内容で悪くない。

コンクシェル 血統:C 調教:C 総合:C

 キズナ×ザナ(母父:Galileo
 前走府中牝馬Sは0.8差の9着。逃げて粘り切れなかった。全姉のシンシアフィッシュ含め1勝クラス以上では2番手以内からの押し切り勝ちしかない血統で今回も逃げの手が求められるだろう。血統面はキズナ×Galileo,Machiavellian,Marignanと欧州向きといった血統表で距離は長くても問題はなさそう。調教も栗東CWで68.9終い11.9とこの馬なりに悪くない時計。タイプ的にはマテンロウスカイに似ているが、そちらより重めな血統から高速決着の軽い馬場よりも雨の影響が強い馬場向きではあり晴れ予報はマイナスだ。

ゴールドエクリプス 血統:D 調教:B 総合:D+

 ドゥラメンテ×ゴールドグローリー(母父:ハービンジャー
 前走マーメードSは惨敗に終わってしまった。母系はエスサーディーから始まる明治以来の在来牝系で当然キレのある脚などないため、小倉記念のように35秒台の上りでも馬券内に滑り込めるようなタフなレースが理想。前走は京都の内回りで忙しかった所があり外回りの方が良いのは確か。追切の感じからも立て直しは出来ていそうだが、馬場は渋りが欲しい方でここは我慢して12月の京都くらいで買いたい。

サリエラ 血統:A 調教:E 総合:E

 ディープインパクト×サロミナ(母父:Lomitas)
 前走はオールカマーで12着。全姉のサラキアはエリザベス女王杯2着がありこの馬も昨年は0.3秒差の6着だった。前回より馬体も良くなっているが今年の春ほどの出来ではなく、昨年のエリザベス女王杯と比べてもスケール感に乏しい。ダイヤモンドS天皇賞春のローテーションが相当応えたのか…。追切も国枝厩舎なら美浦Wで〆るのが、基本だがまさかの坂路。追切内容からも本調子とはいい難い。状態面からも買いづらいだろう。

シンティレーション 血統:B 調教:A 総合:A

 ロードカナロア×ファシネートダイア(母父:アグネスタキオン
 前走の府中牝馬Sでは豪脚を発揮し2着に滑り込んだ。去年のブレイディヴェーグと同産駒だが、こちらはアグネスタキオンカーネギーが良く出ている。1800mに実績が集中していることが不安材料として挙げられがちだが、距離が伸びて悪いタイプではなく、今の東京を生かし切れる瞬発力とスピードがあればあとは坂の適性をカーネギーとHis Majestyでカバーできればここでも十分狙える。調教も前走で十分仕上がっていたしここは一本調子を保てているなら問題ない。

シンリョクカ 血統:A 調教:A 総合:A+

 サトノダイヤモンド×レイカーラ(母父:キングカメハメハ
 前走は人気に反発して新潟記念を牡馬相手に勝利。牡馬混合戦をハンデに恵まれたとはいえ押し切ったのは大きな成長ぶりと言えるだろう。近親にダノンシャークがいる牝系でダノンシャークも先行力があるタイプだったので、今回もどう先行していくかは重要なところ。血統面では、父サトノダイヤモンドは勿論母系も京都巧者でスピードにも優れた牝系なので京都2200への適性は疑いようがない。Shirley Heightsゼダーンが直系に入る牝系がなんとも堪らない…。追切も前走以上の迫力でまさに充実一途と言える状態だ。

スタニングローズ 血統:D 調教:C 総合:D

 キングカメハメハ×ローザブランカ(母父:クロフネ
 前走クイーンSは6着。野芝の高速馬場を好む馬なので冬の京都はどうしても合わない。マーメードSならともかくというところ。キンカメ×クロフネ阪神っぽさが強く。大阪杯で好走したように一本調子に進むレースなら持続力を生かしてというところ。エリ女は京都外回りの性質上そうなりにくく先行勢も多いのでここでは難しい。調教自体は悪くないので舞台替わりで。中山牝馬Sあたりでどうか。

ハーパー 血統:B 調教:E 総合:E

 ハーツクライ×セレスタ(母父:Jump Start)
 前走府中牝馬Sは15着とまさかの惨敗。調教もどこか冴えない内容で去年の秋の好調期からの後退が進んでしまっているように見える。牝系はアルゼンチン系なので使ってよくなっていくと思うが本来は阪神向きの血統なのでこの時期の京都は不安。

ピースオブザライフ 血統:E 調教:D 総合:E

 キタサンブラック×サンキューアスク(母父:シンボリクリスエス
 現状はダート中心の活躍でキタサンブラック産駒らしい。母はオークス5着馬だが、キタサンを付けたことでダートの重さが出てしまったか。ロベルトも効いているので小回りのダートでどうだろう。

ホールネス 血統:B 調教:A 総合:B+

 Lope de Vega×Missunited(母父:Golan)
 前走は新潟牝馬Sを勝利しての参戦。Lope de Vegaは凱旋門賞11着だったし産駒も凱旋門ではパッとしない。母父のGolanは凱旋門4着でジャパンCでも健闘した馬なので京都との相性はまあ悪くなさそう。追切もいつも通りで良い感じ。どちらかというと問題は枠順と位置取りでスノーフェアリーのように内から弾ける競馬を期待したいがそういう馬ではないのが不安。

モリアーナ 血統:D 調教:C 総合:D

 エピファネイア×ガルデルスリール(母父:ダイワメジャー
 前走府中牝馬Sは8着。配合的にも中山や阪神が合いそうな小回り向きの血統で京都外回りではエピファネイアとはいえ推しにくい。調教は悪くはない。馬場が渋ってAJCCのような展開になればというところだが…。

ライラック 血統:B 調教:A 総合:B+

 オルフェーヴル×ヴィーヴァブーケ(母父:キングカメハメハ
 エリザベス女王は過去2年4着、2着と好走が多いライラックノーザンテーストのクロスにミスプロの血を持つオルフェーヴル産駒という面ではラッキーライラックと同じでいかにもエリザベス女王向きの血統。スカーレットインクの直系だから先行してこそ良さが活きる。しかし、メンバー的にも先行するのは難しそうで後ろからでは勝ちきれないところが…。追切はライラックらしく抑えた時計で終いが切れる。好調子。

ラヴェル 血統:C 調教:B 総合:C+

 キタサンブラック×サンブルエミューズ(母父:ダイワメジャー
 姉が京都のマイルCSを制したように京都は合う血統。ただ京都の2200mをこなすにはスタミナ不足な感じも大きく、ここでは買いづらさも…。調教は良く動けているので適条件で拾ってあげたい。

ルージュリナージュ 血統:A 調教:B 総合:A

 スピルバーグ×パンツァネッラ(母父:ルーラーシップ
 スピルバーグ産駒である。つまりトーセンラーの全兄弟で京都は合う。この馬自身もフェアリードールの直系でトゥザヴィクトリーの全姉妹からなる牝系にいる。どちらをとっても京都向きで騎手も京都向き。今回内枠を引けたし買わない手はない。前走も5着まで迫ったし下り坂巧者の可能性もあればスワンSのオフトレイルくらいの変わり身を見せても。追切は良い。

レガレイラ 血統:C 調教:B 総合:C+

 スワーヴリチャード×ロカ(母父:ハービンジャ:)
 前走ローズSは伸びきれず5着。アーバンシックの近親だがこの馬の方がスワーヴの早熟性が強く能力値は若干疑ってしまう。京都も距離も血統的にはこなせるはずだが、後方からの差し脚がほかの馬より上位のものが古馬相手に使えるかどうかは疑問。買うなら同じハイクレアのモリアーナとセット買いが面白そう。

予想

◎シンリョクカ
〇シンティレーション
ライラック
△ホールネス

2024アルテミスS_血統と調教評価_良血馬が勢揃いの中、新潟新馬戦を快勝したマピュースに注目!

アルテミスSの展望

 昨年はオークス秋華賞二冠達成のチェルヴィニアが制し、一昨年は三冠馬リバティアイランドが2着、その前はサークルオブライフ、ソダシなど名牝が連なるレース。今年もクラシック候補に名乗り上げる馬がどれか探すゲーム…。

カムニャック 血統評価:C 調教評価:D 総合評価:C

 ブラックタイド×ダンスアミーガ(母父:サクラバクシンオー
 キープカルム、ラバタンシンの半妹。ダンスパートナーの系統らしく出遅れ癖がある。父と母父だけみるとキタサンブラックみを感じるが、こちらはエルコンドルパサーサンデーサイレンスNijinskyを重ねていて瞬発力に富んだ血統。1600mは短く感じるので追走をどこまでといったところ。そういう意味だと中距離質なクイーンCの方が合っていそうな馬。
 追切は栗東CWで83.2‐66.6‐51.5‐36.4‐11.5と一杯に追われて好時計。まだ仕上がり途上ながら走る態勢ではあるか。
 前走の新馬戦は前5Fが64.1とドスローだったが、後方待機からポジションを上げて差し切り勝利。スロー経験しかなく不安にも感じるが、東京自体の適性はあるため、まだ未完の身でどこまでこなせるかといった立ち位置だろう。

キョウエイボニータ  血統評価:E 調教評価:C 総合評価:E

 イスラボニータ×キョウエイレガシー(母父:ハービンジャー
 曾祖母はチリの牝馬で使い詰めは悪くない血統。イスラボニータでどこまで東京の馬場を、また母方の瞬発力がどれだけ東京でも通用するかといったところだが、期待値的にはかなり低いだろう。中山の方がいい。
 追切は好時計でこの馬なりに走れる態勢は整っている。

クレオズニードル 血統評価:C 調教評価:C 総合評価:C+

 ファインニードル×アーキオロジー(母父:Seeking the Gold
 アルキメデスの半妹。血統的にも東京は合うしアドマイヤムーン→ファインニードル代わりでさらに短い距離への対応力に優れていそう。重賞でどこまでやれるかは未知数だが、前走のレースぶりは中山で走る馬のそれとは違いタイムは遅いながらも2着馬以降に力差を見せつけるレースぶりだった。厩舎も鞍上も人気しなさそうな組み合わせでここは狙っても面白い。ただ馬場の渋りは欲しい。
 追切は前走同様好時計。どうせなら南Wの方が…と思うが坂路で成績のいい厩舎なのでプラマイゼロ。

ザラタン 血統評価:E 調教評価:E 総合評価:E

 キズナ×カメキチ(母父:Mizzen Mast)
 血統的にはキズナにCaro系と重い馬場向けのような配合。東京だと道悪でないとそもそものトップスピードが足りていない可能性が高く強調しづらい。
 追切は中竹厩舎ならもっと早い時計を期待したいところだが、ここは控えめも一杯に追っているからやはり微妙か。
 そもそも前走スロー逃げでの勝利はあまり評価できない。ここでいきなり飛ばすことも難しそうだしため逃げの形か。

シホリーン 血統評価:B 調教評価:A 総合評価:B+

 モーリス×パンデリング(母父:キングカメハメハ
 母パンデリングがキンカメ・サンデーだから溜めは効きそうだが、前走までの鞍上を確保できなかったのは痛手。ただ代打で菅原は合う。Sex Appealの牝系は早め仕上がりの気があるから完成度の高さを信じて狙っていくのもいい。中山よりも東京の方が合う。
 追切は武井厩舎でこの時計なら文句なし。日曜坂路も好時計でG1初制覇を達成した厩舎が今週も…。新馬のファンダム、未勝利のダノンミッションとレベルの高い牡馬相手との経験を活かせれば。

ショウナンザナドゥ 血統評価:B 調教評価:B 総合評価:B

 キズナ×ミスエーニョ(母父:Pulpit
 ミの一族から遂にショウナンが誕生。ミアネーロよりも素軽さを感じる馬で東京の長い直線もこなせそう。ただ本来は中山・阪神向けの血筋で2歳時はまだ誤魔化しがききそうだが、クラシックではどうだろうか。キズナ凱旋門感が上手い具合にフィットしていれば良さそう。母父がA.P.Indy系なので良馬場がいい。
 調教は松下厩舎なので坂路。時計自体も悪くなく動きも秋初戦ながらしっかりとしていて好印象。

ブラウンラチェット 血統評価:C 調教評価:C 総合評価:C 

 キズナ×フォエヴァーダーリング(母父:Congrats)
 フォーエバーヤングの半妹のキズナ産駒。母父はダノンデサイルとも同じで東京ならいい。Congratsって偉大だな。ただこちらの方がややダート向きな感じもあり、前走は中山1800でスローペースがちょうど良かった。秋の東京よりも春の東京で買いたいなあ。
 追切は手塚厩舎らしく好仕上げ。問題ない。

マイエレメント 血統評価:D 調教評価:C 総合評価:D

 エピファネイア×ソートアフター(母父:ディープインパクト
 エピファ×ディープは重厚感が出やすく本馬もそのタイプ。東京の高速決着に対応するなら米国要素は少しは欲しいところ。ドスローか道悪なら買える。本来は中山の冬馬場で買いたい馬。
 追切は福永厩舎らしく坂路で好時計。

マピュース 血統評価:A 調教評価:A 総合評価:A

 マインドユアビスケッツ×フィルムフランセ(母父:シンボリクリスエス
 前走はマインドユアビスケッツ産駒らしくない最速の上りでの差し切り勝利。それこそ母父シンボリクリスエスのような差し馬でそちらの影響が強そう。TheatricalPrincequilloなど欧州系の母系にこの配合だからかなりバランスが取れているように見えるし新潟のように長い直線でも後ろから長く脚を使う持続力も見せていて血統のいいところが出ている馬というのが短評。
 追切は和田勇介厩舎なのに南Wでアラタと併入と好時計に好内容。推進力のある走りは惚れ惚れする。

ミストレス 血統評価:E 調教評価:E 総合評価:E

 キズナ×チェロキーメイドン(母父:Distorted Humor
 ダート行ったらすごく強そう。確かに野芝の新潟を逃げたら強そうだし中山あたりでまた会おう。 

ミリオンローズ 血統評価:D 調教評価:B 総合評価:D+

 スワーヴリチャード×マンビア(母父:アルデバランII)
 半兄にあのダノンジャスティス…。やっぱりマンビアはだめだ。スワーヴリチャード産駒は仕上がり早い馬が多くこれもそれ。どうしてマンビアはこう中途半端なのか。
 前走の結果もあり負けられない戦い。ただ鞍上は乗り捨ててマイエレメントにw戸崎さんというのもちょっと。ちゃんと先行すればそこそこの着順に入るかも。追切はいい。

2024年コックスプレート_血統評価_プライドオブジェニ・ミスターブライトサイドの間にプログノーシスは割って入れるか?

 まず、このコース形状である。  スタートしてからすぐ下り坂でコーナーがあるという謎コース。小回りをこなす機動力に有利に立ち回るための追走力は不可欠。週末も金曜日ににわか雨の予報がある程度なので良馬場のコンディションで迎えられそう。
 昨年の勝ち馬ロマンチックウォリアーがフレミントンで凡走したことを考えると、香港とムーニーヴァレーは共通点が多く走りやすさにも影響がありそう。どちらも平坦コースで4角の作り。洋芝を用いた馬場も似ているし日本よりは時計が若干かかる設定なのも共通項だ。日本の競馬場では札幌競馬場との適性感が似通っている。
 良馬場で重視すべきは先行力、またマイラーの参戦が多く追走力も必要になってくる。プログノーシスは追走が楽になる重馬場の方が向いていそうで良馬場ではほとんど用なしだろう。

過去の好走馬の特徴と血統構成の共通点

2023年 コックスプレート 良 2:03.16

1着  Romantic Warior (ロマンチックウォリアー)

 Acclamation×Fork Melody(母父:Street Cry)
 父は短距離馬でRoyal Applause系。祖母Folk OperaがE.P.テイラーSの勝ち馬で、母の近親は中距離を中心に活躍が多い。母父Street Cryは当レースでの活躍馬を多数輩出しているし、シングスピールローエングリンのように香港での実績もある種牡馬。ただ、Street Cryだけだと重さが出てきてしまうので父の欧州スプリンター的瞬発力とスピードでその弱点を補う配合で良馬場にも対応できている。

2着  Mr.Brightside (ミスターブライトサイド)

 Bullbars×Liahjay(母父:Tavistok)
 父は短距離馬でElusive Quality系つまりGone Westだから先行力をよく伝える。母の近親にはVRCセントレジャー勝ち馬がいるなどスタミナに富んだ牝系。そこにモンジューデインヒル、Sir Tristramだから豪州的なスピードの持続力を父と母からうまく受け継いでいる。

3着  Aligator Blood (アリゲイターブラッド)

 All Too Hard×Lake Superior(母父:Encosta de Lago)
 父は短距離馬だがコックスプレート2着がある。母の近親もマイラーが多い。どう見ても短距離が主戦場だが、Rollsのクロスが入ったことで中距離の活躍馬が多い同牝系の影響が出ていると考えるか。

2022年 コックスプレート 不良 2.10.17

1着  Anamoe (アナモー)

 Street Boss×Anamato(母父:Redoute's Choice)
 父Street BossはStreet Cry系の短距離馬。母はFlower Bowl4×5≒Aureole5を持っていていかにも重馬場向きのスタミナを備えている。やはりハイペリオン菊花賞もそうだったが現代競馬にはハイペリオンでどうにかするのが一番いい。

2着 I'm Thunderstruck(アイムサンダーストラック)

 Shocking×Primadonna Girl(母父:Edenwold)
 父ShockingはStreet Cry系だがちゃんと中長距離の馬でオーストラリアンCにメルボルンCを勝利しているようにスタミナ十分。母方はスピードに富んだ短距離の血だが2000mをこなせる素地が父にありここでも連対。

3着 El Bodegon(エルボデゴン)

 Kodiac×Al Andalyya(母父:Kingmambo
 父KodiacはデインヒルにKrisだから短距離馬。スタミナ部分は牝系にAllegedが入っているので十分。アドマイヤテラもそう言ってる。

出走予定馬の血統

2024年コックスプレート

①G ➎番 ドックランズ 評価:D

 Massaat×Icky Woo(母父:Mark of Esteem
 父マッサートはGalileo系の短距離馬。母Icky WooはスプリンターのMark of Esteem産駒で牝系にも短距離質な馬が多くクイーンアンSの舞台が展開を含めて一番合っていた感じがする。前走もスタミナの不安からか最後方の競馬で伸びきれず7着。ヨークでこの有様だから素直に英チャンピオンズデーに出走すべきだったと思うがどうか。アナザーウィルよりはという意味の評価。

②G ➍番 ミスターブライトサイド 評価:A

 Bullbars×Liahjay(母父:Tavistok)
 昨年の2着馬で今年も良馬場開催なら侮れない一頭。先行力を活かした競馬が得意で昨年はロマンチックウォリアーに屈してしまったが今年も力上位。上記のように馬場にかかわらずスタミナは問題ない。

③G ➍番 ロイヤルパトロネージ 評価:D

 Wootton Bassett×Shaloushka(母父:Dalakhani
 父ウートンバセットは欧州短距離馬。母にダラカニカヤージにSpecialとThachのクロスだからスタミナは相当。2000mは短いし、思い切ってメルボルンカップにいかないか?!

④G ➐番 ヴィアシスティーナ 評価:B

 Fastnet Rock×Nigh(母父:Galileo
 父ファストネットロックは豪州のリーディングを取ったこともある名種牡馬で距離は短距離から中距離までの融通が利くタイプ。おそらく母方の特徴を活かすタイプなのだろう。そういう意味で母方はマイル路線の馬が多いながらもGalileoが母父の当馬はやや距離適性が長めに出たか。2000mまでは好走範囲で2400くらいまではこなせそうでここも好走の範囲内。

⑤G ➋番 プログノーシス 評価:C

 ディープインパクト×ヴェルダ(母父:Observatory)  短距離×欧州中距離がトレンドのレースでこの組み合わせではそこまで悪くない。ハイペースで前が潰れる秋天のような展開が理想だが、プライドオブジェニに競りかけていきそうな馬は少なく差し馬ばかりのため、瞬発力で着を拾うのが精一杯か。  天皇賞・秋をパスして今年はコックスプレートに参戦。札幌記念を制しているし香港で好走を見せているように適性は上位のように見える?が、今年の札幌記念のように逃げ馬が淀みない流れを作りそうで追走に苦労して伸びきれずという展開は容易に想像できる。

⑥G ➒番 エヴァポレイト 評価:D

 Per Incanto×Savanna(母父:Animal Kingdom
 父はStreet Cry産駒の短距離馬。牝系はあまりスタミナを感じない血統でアニマルキングダムでどこまで付いていけるかというところ。強調点は少ない。

⑦G ➏番 プライドオブジェ二 評価:A

 Pride Of Dubai×Sancerre(母父:O'Reilly)
 父プライドオブドバイはStreet Cry系の短距離馬。牝系はLady Rebeccaが5代母のようにAlzaoの近親と言え、スタミナ面でも問題ない。昨年の豪州年度代表馬であり連闘もこなした経験がある。ムーニーヴァレーで勝ち切れていない点のみが不安だろうか。逃げ馬なので標的にされやすくやや不安か。適正自体は上位。

⑧G ➑番 ブロードサイディング 評価:B

 Too Darn Hot×Speedway(母父:Street Cry)
 父トゥーダーンホットはDubawi産駒の短距離馬。母Speedwayの父Street Cryだけでも距離はどうにかこなせてしまいそう。
 GⅠの3戦を含めて5連勝の実績はエヴァポレイトより上位の内容だが、前走は今回と同じ左回りで伸びきれず4着に敗れた。楽なペースで先行を許してしまったのが一番痛かった。
 理想的なのは良馬場でプライドオブジェニにしっかりと逃げてもらうこと。そして、49.5㎏と他に比べてかなり有利な軽斤量を活かして中団からの差し込みを狙うところだろう。

⑨G ➌番コヴァリカ 評価:D

 Ocean Park×Vitesse(母父:マクフィ
 父オーシャンパークはコックスプレート勝ち馬。母の血統も短距離志向が強くてここではスタミナ不足な面は否めない。

2024年天皇賞・秋_血統評価_4歳馬の成長力が5歳馬を脅かすか!?

出走予定馬の血統評価

キングズパレス 評価:E

 キングカメハメハ×ドバウィハイツ(母父:Dubawi
 リバティハイツの全弟でランドオブリバティの半弟。姉はDubawiらしく短距離馬だったがこちらは中距離に出た。キングズパレスはミスプロの影響が強くて長く良い脚を使うタイプ。そのため、中山3勝にローカル重賞での好走が多い。東京2000mは下級条件でもベストとは言えず勝ち切れてもいないためここではスルーしても良いだろう。福島記念で拾ってあげたい。

サトノエルドール 評価:E

 ディープインパクト×ミゼリコルデ(母父:Fasliyev
 前走はディープ産駒らしくクッション値の高い東京コースで激走した。母父のFasliyevは芝短距離馬。ヌレイエフらしく平坦が得意でドーヴィルでG1勝利している。ただこの牝系はザラズーストラやExburyのようにスタミナに富んだ父を重ねている上に、ハイクレアのクロスがあるように洋芝とスタミナに寄ってしまっている印象があり最良は札幌2600あたり。前走はメンバーレベルも低くスタミナで差し込んだ3着だけであってこの舞台で再度の評価は難しい。

ジャスティンパレス 評価:C

 ディープインパクト×パレスルーマー(母父:Royal Anthem)
 去年の暮れの有馬から歯がゆい競馬の続いている天皇賞・春馬。Hail to ReasonのクロスやSkywakerのスピードを持ち東京コースは最低限こなせるという身。昨年は今年のオクトーバーSのように消耗戦でステイヤーらしくスタミナを活かしてフィエールマンのような差し込み2着。今回はスローペースが見込まれて、そうなると瞬間的な加速力には欠けているから分が悪い。去年のような展開なら。

シルトホルン 評価:E

 スクリーンヒーロー×シンメイミヤビ(母父:Langfuhr)
 前走毎日王冠は中弛みのペースにも助けられ5着。父スクリーンヒーローは東京が得意だったが、この馬自身は軽いスピードを活かしたいタイプなので最適なコースは夏の野芝の中山や新潟コース。今年の東京はよくそういった馬が走るが、流石に先週から気温も下がってきて野芝を活かす血統には渋いコースになってしまっている。ここでは必要ないだろう。

ステラヴェローチェ 評価:C

 バゴ×オーマイベイビー(母父:ディープインパクト
 前走オールカマーは先行集団にとりついて行ったもののスローペースに泣き野芝では末脚が伸びず6着。中団より後ろで脚を溜めるのが理想のタイプだから度外視しても良い。血統の通り適正は宝塚記念有馬記念だが、天気と展開次第で前が潰し合ってくれれば大阪杯4着のような好走も可能で今回は馬券内に来ても。

ソールオリエンス 評価:

 キタサンブラック×スキア(母父:Motivator
 前走の宝塚記念は直線一気で2着。秋の東京の道悪はキタサン×欧州血統にはぴったりで時計のかかる馬場を楽にこなせるこの馬にはチャンスは巡ってくる。ステラヴェローチェよりはモンジューらしくスピードに乗って伸びてくるので道悪ならば連対圏内も。

タスティエーラ 評価:A

 サトノクラウン×パルティトゥーラ(母父:マンハッタンカフェ
 仕上がり早のトライマイベストの直系でもう終わったと思われていそうだが、今年の春は心身のバランスが取れておらず…。クラフティライフの牝系は古馬になっての成長力のある血統で8歳で天皇賞秋を制覇したカンパニー、5歳で同レースを制覇したトーセンジョーダンなどがいるように牝系からも快速血統なので東京2000mは合う。牝系からも先行が得意な血統でスローの天皇賞・秋そしてリバティアイランドの末脚を考えた上でも、この馬の先行力の高さを知っている松山Jへの乗り替わりはプラスだし、瞬発力はダービーの際にも見せておりホウオウビスケッツが同様にため逃げをしてくれればこの馬としては展開は最上で今年一番向くレースになりそうだ。
 調教の力強さも増し、宝塚記念をスキップして半年ぶりの競馬にはなるが成長度が伺えここでも勝ち負けを狙えるだろう。ダービー馬の意地を見せてもらいたいところだ。

ダノンベルーガ 評価:B

 ハーツクライ×コーステッド(母父:Tizway)
 天皇賞では3着‐4着と好走を続けているダノンベルーガ。目の上のたんこぶ的なイクイノックスがいなくなったこともあり、今回も期待される存在だが今回もメンバーが揃っておりどうだろうか。
 ハーツクライ産駒には天皇賞・秋の勝ち馬にジャスタウェイがいるが、Native Dancerの影響もあり瞬発力という絶対的な武器を持っていた。対してダノンベルーガは器用貧乏タイプの馬でどんな展開でも2‐3着で狙う分には面白いだろう。

ドウデュース  評価:D

 ハーツクライ×ダストアンドダイヤモンズ(母父:Vindication)
 昨年の天皇賞秋はスタミナ不足で大敗。母父はシアトルスルー系だから良馬場は絶対条件で馬場が渋ってしまうと、この馬のスタミナが削られてしまいうまく走ることができなくなってしまう。鞍上含め一番合っているのは有馬記念やJCのように道中の追走が楽なレース。洋芝のドバイもこなせなかったし馬場が少しでも重くなると良くない。能力は高いので展開さえ向けば…という所はあるが、休み明けなのも不安材料。

ニシノレヴナント 評価:E

 ネロ×ニシノアモーレ(母父:コンデュイット
 血統的には時計のかかる冬馬場の中距離で狙っていきたいが、あまり適鞍がなさそう。AJCC辺りは合いそうだ。

ノースブリッジ 評価:E

 モーリス×アメージングムーン(母父:アドマイヤムーン
 QE2世C3着、札幌記念制覇と調子がいい。が欧州色が強く洋芝の時計のかかる馬場向き。不良馬場ならともかく今の東京では適性が向かない。香港まで我慢。

ベラジオオペラ 評価:B

 ロードカナロア×エアルーティー(母父:ハービンジャー
 曾祖母のエアデジャブーのように先行力に優れた馬で、ロードカナロアのパワー感もあり重馬場の京都や急坂の阪神もこなした。牝系としては瞬発力に富んだ血統で東京でも合う。ハービンジャーの分ベストの阪神や京都と異なり坂の無い東京でどうかというところもあるが、春の走りを見れば道悪も良く先行力で押し切ってしまってもおかしくはないくらいの能力はある。

ホウオウビスケッツ 評価:C

 マインドユアビスケッツ×ホウオウサブリナ(母父:ルーラーシップ
 前走毎日王冠はため逃げをしてしまいシックスペンスに捕まってしまった。後続に脚を使わせるぺースで逃げてほしいが中2週でどれだけ状態が上がっているかというところ。マンファスのクロスがあるようにパワーのいる馬場は得意。また、Deputy Ministerの影響で道悪は悪くなく締まった流れで先行して34秒台の上がりを使えれば馬券内もあり得る一頭だが。

マテンロウスカイ 評価:E

 モーリス×レッドラヴィータ(母父:スペシャルウィーク
 モーリス産駒だがスタミナに富んだ牝系で1800mでも短く感じる。スタミナを活かす展開が最善で冬の中長距離戦が向く。

リバティアイランド 評価:A

 ドゥラメンテ×ヤンキーローズ(母父:All American)
 絶対能力だけならここでは最上位。3歳春までは休み明けの仕上がりが悪く後ろからの競馬が多かったが、去年の秋華賞・今年のドバイSCと加齢によりGone Westらしく先行力が出てきてスタートが改善されている。ここもある程度の位置取りは期待できそうでそうなってしまうと死角がなくなってしまうが…。後ろからの競馬が板についていてスタート良くても我慢もきくし9ー10番手辺りをゆっくりと追走したいところはある。ドバイでは持ち前の瞬発力を活かせなかったが…。能力を含めてここではやはり最上位で、道悪の適性は不明だが母の成績的にはこなせてもいいはずではある。

フレーミング 評価:E

 キングヘイロー×ヒーリング(母父:バトルプラン
 ややダート感がある血統だが新馬戦で合わなかったように芝向きのキングヘイロー産駒。渋った馬場はやや苦手にするところでG3でもその気を出している。秋の東京はやや伸びきれ無さそうだし、来年も現役なら馬場のいい時に抑えたい。

レーベンスティール 評価:C

 リアルスティール×トウカイライフ(母父:トウカイテイオー
 香港での走りが距離によるものかは不明だが、洋芝や重馬場を苦手とする節があり、馬場の伸びやかな中山では鋭く伸びたが今の重たい東京ではどうだろうか。ドウデュースよりは適性がありそうだが…。リアルスティール産駒ならこなせそうだが、トウカイテイオーの柔らかさで伸びきれないのか?

2024年菊花賞_種牡馬戦国時代の混戦模様を制する馬はだれだ?!期待の穴馬も!

重視すべきはスピードとスタミナのバランス

 デインヒル内包馬は走らないだとか半端な血統での絞り込みが多いですが、気にすべきは全体のバランスで菊花賞でのスタミナ、スピード、京都適性を引き出してくれる血が入っていることを重視していきたいですね。デインヒルに関しては母系に入る分には問題ないかと思います。昔から相性が良いとされるリボー系、グレイソヴリン系あたりか?

1  ピースワンデュック 血統:C 調教:B 評価:C+

 父グレーターロンドン同様上り馬という形での参戦になったピースワンデュック。Nureyev4×5のクロスはどちらかと言えば阪神向きの血。母方のジャングルポケットは重馬場のダービー馬で上りのかかる展開が得意だったことからもスタミナ十分。Exburyもあるしね。重心が低くストライドを伸ばす走法も距離が延びるのにはいいが、最内枠に入ってしまったのが痛恨。幸い周りに先行馬が多いのでポジションを後ろから取りに行くのは楽そう。道悪なら評価は上がる。
 調教は先週の時点でだいぶ仕上がっていそうで今回は外目を単走で伸びてきた。前走阿賀野川特別と同様に抑える調教が出来ているのも長距離を走る上ではプラスだ。

2  ノーブルスカイ 血統:E 調教:C 評価:E

 父ネオユニヴァース菊花賞3着の二冠馬。父系も牝系も古すぎて、2024年に買うなら道悪やローカルなどの条件を付けたい。頭が高くピッチ走法で走る馬なので。
 調教は坂路で好時計。この馬なりには十分か。

3  アスクカムオンモア 血統:E 調教:C 評価:E

 母マキシマムドパリは中京・阪神の重賞を制覇し秋華賞3着。京都の内回りとの相性は悪くなさそうだが、外回りとなると話は別。父がキズナならともかくブリックスアンドモルタルで京都3000mをこなすのは流石に…。
 調教は中1週なのもあり坂路でサラっと。力は発揮できる状態。

4  ダノンデサイル 血統:B 調教:A 評価:B+

 父エピファネイア菊花賞を勝った二冠馬。母父Congratsは米国の超良血馬でMr. ProspectorNorthern DancerHail to Reasonを直で付けられている牝系の出身。近親に活躍馬が多くスピード持続性に優れたタイプ。母トップデサイルはGraustarkとHis Majestyの5×5×5のクロスを持つから案外それだけで京都適性はどうにかなってしまうかもしれない。キレやスタミナ面は京都3000mでは米国色が強すぎてやや不安だが世代戦なら上位。
 調教はダービーと同じパターン。文句なし。

5  ハヤテノフクノスケ 血統:E 調教:E 評価:E

 父ウインバリアシオン菊花賞2着。母サクラインスパイアはシンボリクリスエスコマンダーインチーフと重めの血統でローカル2600mが一番合いそう。福島が一番合う。急坂も得意な血統。
 調教は一杯に追いきっていて菊花賞の週にそんなことして大丈夫かと心配になる。

6  ミスタージーティー 血統:E 調教:C 評価:E

 父ドゥラメンテ菊花賞不出走ながら産駒が2勝。母はリッスン。Raise a Nativeが直で入る血統でさすがに4代前は近すぎる。マイルから2000までというイメージ。実際、近親にアスコリピチェーノがいる。あと割と早枯れの血統なので3歳の秋は買いづらい。
 調教は矢作厩舎らしく坂路で締め。時計も綺麗だし馬なりによい状態。チャレンジCで会おう!

7  ビザンチンドリーム 血統:D 調教:D 評価:D

 父エピファネイア菊花賞を勝った二冠馬。母ジャポニカーラはジャングルポケット産駒でRaise a Nativeの影響が強い牝系。Francis S.が直で入るのはとても良いのだが、他が軽すぎてスピードに寄っている感じも。ジャングルポケットでどれだけというのはピースワンデュック以上に感じる。これも道悪は得意なので不良馬場ならといったところか。フサイチエアデールの系統というのも早熟感がある。
 調教は坂路で軽め。中間がそこまで空いていないとはいえ攻めなさすぎな感がすごい。

8  ウエストナウ 血統:D 調教:D 評価:D

 父キズナはダービー馬だが凱旋門4着がある。母父Frankelでスタミナ無さそうと言ってしまったがBMS成績を見るとSparkling Plentyが仏オークス馬、ルージュエヴァイユがエリ女2着と決して短距離志向にする血ではなく距離の融通は効くようだ。祖母グッドウッドマーチはFoxhoundの影響で短距離志向に向かいやすくスタミナ面では推しづらい。1600~2000がベストか。
 調教は前走よりは仕上がってきたという感じでもう一息。

9  コスモキュランダ 血統:A 調教:A 評価:A

 父アルアイン菊花賞7着の皐月賞馬。母サザンスピードはコーフィルドCを勝利しているようにスタミナ十分な牝系でDixieland BandやHis MajestyとSir Ivorのクロスを持つなど京都への適性を秘めている。今回の出走馬の中では菊花賞への適性は十分高く、皐月賞やダービーで見せたスタミナからも菊花賞も十二分に通用するだろう。枠もいい。
 調教はいつも通り弥生賞の時くらい出来は良さそう。プールの回数は不明だが、プールが好きなのはいいことだ。

10 メイショウタバル 血統:D 調教:B 評価:D+

 父ゴールドシップ菊花賞を勝った二冠馬。母方は正直スタミナ面が不安な一族で、メイショウカンパクは出ているが父グラスワンダー中山大障害馬を出すほどなので…。ゴールドシップのスタミナでどこまで勝負ができるか自分自身と戦い続けている馬なので、G1ではちょっと買い辛い。タイプ的にはツインターボが一番しっくりくるのでまた前哨戦で買いたい。
 調教は時計的には文句はなく態勢十分。しっかりと自分の競馬をしてくれるだろう。

11 ショウナンラプンタ 血統:D 調教:B 評価:D+

 父キズナはダービー馬だが凱旋門4着がある。母フリアアステカはアルゼンチン馬でNijinskyが直で入る。ただヘネシーやMiner's Mark、Zensationalは米国に寄りすぎでバランスが悪い。勝ちきれない中途半端な瞬発力というのもここで出ていてより持続力が活きるコースの方が向いている。先行力がついてきたら重賞も狙える器ではある。
 調教は高野厩舎らしく勝ちを狙いに来た調教でとても良い。

12 シュバルツクーゲル 血統:A 調教:B 評価:B+

 父キズナはダービー馬だが凱旋門4着がある。母ソベラニアはドイツ馬でこれは2019年のワールドプレミアと同じである。また、3代母はパリ大賞馬ソジーと同じ。Monsunだけでも十分だがRidanなどスタミナに優れる上でBirkhahnが直で入るからスピードもある程度保証されている。もちろん、米国系ほどではないが。京都3000をこなすには十分すぎるスタミナがありステイヤーというならこの馬が一番適性があると言えるだろう。早仕掛けの展開になりスタミナの活きる競馬になれば大穴をあけることも。道悪ならなおいい。
 最終追切は坂路。青葉賞と同じに見えるが日曜が坂路なのが青葉賞で今回は南Wでしっかりとコース追いをしているから問題はなさそう。状態面は非常にいい。

13 アーバンシック 血統:B 調教:B 評価:B

 父スワーヴリチャードは3000mを未出走もアルゼンチン共和国杯を勝っているからスタミナの下地はある。母エッジースタイルはハービンジャー産駒でウインドインハーヘアの牝系だから適性面は問題なさそう。若干瞬発力に寄りすぎていてトップスピードではダノンに叶わないが末脚の持続力で。
 調教は武井厩舎らしい時計で悪くない。当週まで3頭併せで負荷をかけるのは調教師がかかり気味な感じもしなくはないが・・・。

14 メリオーレム 血統:C 調教:C 評価:C

 父シュヴァルグラン天皇賞春3着がある。牝系にSicambreメジロティターンとかに入ってるやつ)があるからスタミナはかなりあるのでは。ただどうしても欧州色が強すぎてこれもローカル2600感がある。良くて4~5着あたりにいる感じがすごくシホノスペランツァです…。前哨戦で負けてしまっているのも印象悪い。
 追切は栗東芝コース。ん~キセキ♡

15 エコロヴァルツ 血統:E 調教:D 評価:E

 父ブラックタイドキタサンブラックを出しているが他は…。米国色の強い牝系でやはりマイルあたりが合うのではないだろうか。今回は参観か。
 追切は悪くないが前走程食指が伸びる感じでもない。

16 ヘデントール 血統:C 調教:B 評価:C+

 父ルーラーシップはキセキを出している名種牡馬コルコバードだから距離は持ちそう。Raise a Nativeもあるが牝系深くそこまで問題ないだろう。ただ鞍上の京都適性が判断を困らせるところ。外枠をうまく使えれば。また、G1ではスピードが足りるかという問題も出てくるが…。あまり強調しづらい牝系だ。
 調教は木村厩舎らしく問題なさそう。

17 アドマイヤテラ 血統:B 調教:C 評価:C+

 父レイデオロはダービー馬。アーバンシックと同じウインドインハーヘアの牝系でそこにクロスがあるのだからスタミナ面は問題ない。クロフネでどれだけスピードを補強できているか勝負なところもあるが。メリオーレムよりは上かという評価。早い上がりだと厳しいので勝ちきるまではいかなそうな感じもすごい。
 追切は栗東芝コース。これもキセキ。

18 アレグロブリランテ 血統:E 調教:D 評価:E

 父はディープブリランテで道悪のダービー馬。母センティナリーの父はフレンチデピュティでAssertは入るがどちらかと言えばローカル中距離がよさそうな血統。道悪だとパフォーマンスがかなり上がるのでこれも重馬場かローカルで狙う馬。
 調教は良い時よりは一段階下がる感じも。