ゴーゴーむねちー

D.レーンは神

2024年欧州3歳短距離牡馬路線_快進撃のロサリオン、しかしスプリント路線は低調?

≪マイル路線≫

5月4日 ニューマーケット 芝  良 1600m G1英2000ギニー ノータブルスピーチ(Notable Speech)

 1番人気はもちろんシティオブトロイ。昨年デューハーストSを制覇して以来半年以上ぶりの参戦となった。前走は3馬身差の圧勝劇で当然とも言える。

 2番人気ロサリオンも同じくG1制覇から久々の競馬。3番人気以下は黒オッズと2強の様相だった。

 初めての英クラシック制覇を成し遂げたのはアップルビー厩舎のノータブルスピーチゴドルフィンの所有馬で、ケンプトンでオールウェザーの条件戦を3連勝しての初芝参戦だった。芝未経験で2歳戦未参戦の馬の勝利は今回が初めて。1/27のデビューと考えれば僅か4ヶ月未満でのG1制覇であった。鞍上のビュイック騎手も英2000ギニー初制覇。英ダービー制覇は同厩舎本命のアラビアンクラウンで向かったが…。

 1番人気のシティオブトロイは17馬身差の9着に終わった。昨年同厩舎のオーギュストロダンも大敗を喫していたため、英ダービーも1人気で駒を進めることとなる。

 【レース結果】

 1着 ノータブルスピーチ W.ビュイック 1:37:21  C.アップルビー

 2着 ロサリオン     S.レヴィー       1 1/2  R.ハノン

 3着 ハーテム      J.ドイル      1 3/4  R.ハノン

5月12日 パリロンシャン 芝 重 1600m G1仏2000ギニー メトロポリタン(Metropolitan)

 1番人気はヘンリーロングフェロー。前走ヴィンセントオブライエンナショナルステークスを5馬身差の快勝し、半年以上の休養を経ての参戦。2番人気はラマダンでフォンテーヌブロー賞を逃げ切っていた。

 オルネが逃げ、番手にアルカンター。スタート良く出たメトロポリタンは内ラチ沿いの4番手を進む形。人気のラマダンは6番手、ヘンリーロングフェローは9番手。残り4F辺りでラマダンが先頭を捉えにかかるが…。逃げたアルカンターに差し返され、外から伸びるダンシングジェミナイにも抜かされた。結局先頭で駆け抜けたのは内ラチ沿いの経済コースを伸びてきた最低人気のメトロポリタンだった。

 【レース結果】

 1着 メトロポリタン    A.プーシャン  1:37:84 M.バラッティ

 2着 ダンシングジェミナイ D.マクモナグル 1/2     R.ティー

 3着 アルカンター     M.バルザローナ 短クビ  A.ファーブル

5月20日 ケルン 芝 稍重 1600m  G2独2000ギニー デビルズポイント(Devil’s Point)

 イギリスからの遠征馬デビルズポイントが勝利。スタート良くハナを奪うとそのまま押し切って勝利。2歳時にフューチュリティSの2着があり、念願の初重賞制覇だった。

 【レース結果】

 1着 デビルズポイント  S.デソウサ    1:35.08 M.バラッティ

 2着  ペナルティ    T.ハマーハンセン クビ    R.ティー

 3着  ゴーガン     C.ベルジュ      クビ    A.ファーブル

5月25日 カラ 芝 良 1600m  G1愛2000ギニー ロサリオン(Rosallion)

 1番人気は前走英2000ギニー2着のロサリオン。2番人気はスプリント路線からの参戦のリヴァータイバー、3番人気にハーテム

 テイクミートゥチャーチの逃げで番手にアンクエスチョナブル、3番手にハーテム、その後ろにリバータイバー、ロサリオンが続く。直線でハーテムが逃げ馬を捉え先頭に抜け出すと、後方からリバータイバーとロサリオンが追い込みをかける。一番外からロサリオンがハーテムに並びかけてゴール前で捉え切って差し切りの勝利。

 【レース結果】

 1着 ロサリオン   W.ビュイック 1:39:20 R.ハノン

 2着 ハーテム    S.レヴィー      アタマ   R.ハノン

 3着 リバータイバー J.ドイル     1 1/4     A.オブライエン

6月19日 アスコット 芝 良 1600m  G1セントジェームズパレスS ロサリオン(Rosallion)

 英愛仏3国の2000ギニー勝ち馬が揃ったが、メトロポリタンは人気せず前走負けたヘンリーロングフェローを含むロサリオンノータブルスピーチ3頭で赤オッズを形成。

 レースはアンクエスチョナブルが逃げる展開でヘンリーロングフェローが2番手につけた。直線に入りヘンリーロングフェローが勢い良く抜け出した。後方から追い込むロサリオンが追いすがりゴール手前で捉え切っての差し切り勝利でG1の2連勝を決めた。3着には人気薄の仏2000ギニー馬メトロポリタンが入った。

 【レース結果】

 1着 ロサリオン       W.ビュイック 1:38:38  R.ハノン

 2着 ヘンリーロングフェロー R.ムーア         クビ     A.オブライエン

 3着 メトロポリタン     A.プーシャン  3       M.バラッティ

6月21日 アスコット 芝 良 1200m  G1コモンウェルスC イニシェリン(Inisherin)

  有力視されていたG1馬のヴァンディークとプカネロフェルテの回避もありイニシェリンが1人気に押し出された。母アジュマンプリンセスはジャンロマネ賞の勝ち馬。

 1番人気のイニシェリが好位につけてそのまま後続を押し切って2馬身1/4差の完勝を決めた。英2000ギニー6着の後のスプリント路線への転向が功を奏した。2着にはレイクフォレストが追い込み、粘りこみを図った2番人気のジャッスールは3着までだった。

 イニシェリンはロサリオンのいとこという血統の良さもあり、次走も1番人気に押されるが…。

 【レース結果】

 1着 イニシェリン   T.イーヴス   1:12:51      K.ライアン

 2着 レイクフォレスト T.マーカンド   2 1/4      W.ハガス

 3着 ジャッスール   J.クローリー アタマ    C.コックス

7月7日 ドーヴィル 芝 稍重 1400m  G1ジャンプラ賞 プシュキン(Puchkine)

 1番人気はフランケルの半弟キックリだった。最低人気のザンディがレースを引っ張り2番手にプシュキンがつけていた。残り400mでプシュキンが先頭に立つとそのまま押し切りG1初制覇をブービー人気で果たした。2着は3番人気のハヴァナシガーで同厩舎のワンツー。父Starspangledbannerはカルフォルニアパングルと同じ。牝系は地味。

 【レース結果】

 1着 プシュキン   I.メンディザバル  1:21:49  JC.ルジェ

 2着 ハヴァナシガー C.スミヨン          2 1/2       JC.ルジェ

 3着 ボーバティエ  M.ギュイヨン   ハナ      Y.バルブロ

7月14日 ニューマーケット 芝 良 1200m  G1ジュライC ミルストリーム(Mill Stream)

 1番人気はコモンウェルス覇者イニシェリン、2番人気にヴァンディーク、3番人気にリバータイバーと3歳馬3頭が上位人気で4番人気が過去に好走があった7歳馬のキンロス。

 レースはアートパワーがハナを取り2番手にスウィングアローと古馬がレースを引っ張る形。中団に控えたミルストリームがスウィングアローとの叩き合いを制しG1初制覇を成し遂げた。

 人気の3歳馬は後方から脚を伸ばしたヴァンディークがなんとか3着を確保するが、イニシェリンはぎりぎり掲示板でリバータイバーは大敗と明暗が分かれてしまった。3歳マイル短距離路線はそこまで強くないのではと思ってしまうが、最後の砦はロサリオンなのか…。

 【レース結果】

 1着 ミルストリーム  W.ビュイック 1:10:90 J.チャプルハイアム

 2着 スウィングアロー C.リー           クビ      K.バーク

 3着 ヴァンディーク  J.ドイル     1 3/4       S&E.クリスフォード