≪マイル路線≫
5月4日 ニューマーケット 芝 良 1600m G1英2000ギニー ノータブルスピーチ(Notable Speech)
1番人気はもちろんシティオブトロイ。昨年デューハーストSを制覇して以来半年以上ぶりの参戦となった。前走は3馬身差の圧勝劇で当然とも言える。
2番人気ロサリオンも同じくG1制覇から久々の競馬。3番人気以下は黒オッズと2強の様相だった。
初めての英クラシック制覇を成し遂げたのはアップルビー厩舎のノータブルスピーチ。ゴドルフィンの所有馬で、ケンプトンでオールウェザーの条件戦を3連勝しての初芝参戦だった。芝未経験で2歳戦未参戦の馬の勝利は今回が初めて。1/27のデビューと考えれば僅か4ヶ月未満でのG1制覇であった。鞍上のビュイック騎手も英2000ギニー初制覇。英ダービー制覇は同厩舎本命のアラビアンクラウンで向かったが…。
1番人気のシティオブトロイは17馬身差の9着に終わった。昨年同厩舎のオーギュストロダンも大敗を喫していたため、英ダービーも1人気で駒を進めることとなる。
【レース結果】
1着 ノータブルスピーチ W.ビュイック 1:37:21 C.アップルビー
2着 ロサリオン S.レヴィー 1 1/2 R.ハノン
3着 ハーテム J.ドイル 1 3/4 R.ハノン
5月12日 パリロンシャン 芝 重 1600m G1仏2000ギニー メトロポリタン(Metropolitan)
1番人気はヘンリーロングフェロー。前走ヴィンセントオブライエンナショナルステークスを5馬身差の快勝し、半年以上の休養を経ての参戦。2番人気はラマダンでフォンテーヌブロー賞を逃げ切っていた。
オルネが逃げ、番手にアルカンター。スタート良く出たメトロポリタンは内ラチ沿いの4番手を進む形。人気のラマダンは6番手、ヘンリーロングフェローは9番手。残り4F辺りでラマダンが先頭を捉えにかかるが…。逃げたアルカンターに差し返され、外から伸びるダンシングジェミナイにも抜かされた。結局先頭で駆け抜けたのは内ラチ沿いの経済コースを伸びてきた最低人気のメトロポリタンだった。
【レース結果】
1着 メトロポリタン A.プーシャン 1:37:84 M.バラッティ
2着 ダンシングジェミナイ D.マクモナグル 1/2 R.ティール
3着 アルカンター M.バルザローナ 短クビ A.ファーブル
5月20日 ケルン 芝 稍重 1600m G2独2000ギニー デビルズポイント(Devil’s Point)
イギリスからの遠征馬デビルズポイントが勝利。スタート良くハナを奪うとそのまま押し切って勝利。2歳時にフューチュリティSの2着があり、念願の初重賞制覇だった。
【レース結果】
1着 デビルズポイント S.デソウサ 1:35.08 M.バラッティ
2着 ペナルティ T.ハマーハンセン クビ R.ティール
3着 ゴーガン C.ベルジュ クビ A.ファーブル
5月25日 カラ 芝 良 1600m G1愛2000ギニー ロサリオン(Rosallion)
1番人気は前走英2000ギニー2着のロサリオン。2番人気はスプリント路線からの参戦のリヴァータイバー、3番人気にハーテム。
テイクミートゥチャーチの逃げで番手にアンクエスチョナブル、3番手にハーテム、その後ろにリバータイバー、ロサリオンが続く。直線でハーテムが逃げ馬を捉え先頭に抜け出すと、後方からリバータイバーとロサリオンが追い込みをかける。一番外からロサリオンがハーテムに並びかけてゴール前で捉え切って差し切りの勝利。
【レース結果】
1着 ロサリオン W.ビュイック 1:39:20 R.ハノン
2着 ハーテム S.レヴィー アタマ R.ハノン
3着 リバータイバー J.ドイル 1 1/4 A.オブライエン
6月19日 アスコット 芝 良 1600m G1セントジェームズパレスS ロサリオン(Rosallion)
英愛仏3国の2000ギニー勝ち馬が揃ったが、メトロポリタンは人気せず前走負けたヘンリーロングフェローを含むロサリオンとノータブルスピーチ3頭で赤オッズを形成。
レースはアンクエスチョナブルが逃げる展開でヘンリーロングフェローが2番手につけた。直線に入りヘンリーロングフェローが勢い良く抜け出した。後方から追い込むロサリオンが追いすがりゴール手前で捉え切っての差し切り勝利でG1の2連勝を決めた。3着には人気薄の仏2000ギニー馬メトロポリタンが入った。
【レース結果】
1着 ロサリオン W.ビュイック 1:38:38 R.ハノン
2着 ヘンリーロングフェロー R.ムーア クビ A.オブライエン
3着 メトロポリタン A.プーシャン 3 M.バラッティ
6月21日 アスコット 芝 良 1200m G1コモンウェルスC イニシェリン(Inisherin)
有力視されていたG1馬のヴァンディークとプカネロフェルテの回避もありイニシェリンが1人気に押し出された。母アジュマンプリンセスはジャンロマネ賞の勝ち馬。
1番人気のイニシェリンが好位につけてそのまま後続を押し切って2馬身1/4差の完勝を決めた。英2000ギニー6着の後のスプリント路線への転向が功を奏した。2着にはレイクフォレストが追い込み、粘りこみを図った2番人気のジャッスールは3着までだった。
イニシェリンはロサリオンのいとこという血統の良さもあり、次走も1番人気に押されるが…。
【レース結果】
1着 イニシェリン T.イーヴス 1:12:51 K.ライアン
2着 レイクフォレスト T.マーカンド 2 1/4 W.ハガス
3着 ジャッスール J.クローリー アタマ C.コックス
7月7日 ドーヴィル 芝 稍重 1400m G1ジャンプラ賞 プシュキン(Puchkine)
1番人気はフランケルの半弟キックリだった。最低人気のザンディがレースを引っ張り2番手にプシュキンがつけていた。残り400mでプシュキンが先頭に立つとそのまま押し切りG1初制覇をブービー人気で果たした。2着は3番人気のハヴァナシガーで同厩舎のワンツー。父Starspangledbannerはカルフォルニアパングルと同じ。牝系は地味。
【レース結果】
1着 プシュキン I.メンディザバル 1:21:49 JC.ルジェ
2着 ハヴァナシガー C.スミヨン 2 1/2 JC.ルジェ
3着 ボーバティエ M.ギュイヨン ハナ Y.バルブロ
7月14日 ニューマーケット 芝 良 1200m G1ジュライC ミルストリーム(Mill Stream)
1番人気はコモンウェルス覇者イニシェリン、2番人気にヴァンディーク、3番人気にリバータイバーと3歳馬3頭が上位人気で4番人気が過去に好走があった7歳馬のキンロス。
レースはアートパワーがハナを取り2番手にスウィングアローと古馬がレースを引っ張る形。中団に控えたミルストリームがスウィングアローとの叩き合いを制しG1初制覇を成し遂げた。
人気の3歳馬は後方から脚を伸ばしたヴァンディークがなんとか3着を確保するが、イニシェリンはぎりぎり掲示板でリバータイバーは大敗と明暗が分かれてしまった。3歳マイル短距離路線はそこまで強くないのではと思ってしまうが、最後の砦はロサリオンなのか…。
【レース結果】
1着 ミルストリーム W.ビュイック 1:10:90 J.チャプルハイアム
2着 スウィングアロー C.リー クビ K.バーク
3着 ヴァンディーク J.ドイル 1 3/4 S&E.クリスフォード